自己負担額の考え方
結婚式の資金計画で最初に押さえたいのは、「総費用」と「自己負担額」は別物ということです。自己負担額は一般に「総費用 −(想定ご祝儀+親族等からの援助)」で概算しますが、このうちご祝儀は出席者数・年代・関係性によって変動する、確定していない収入です。直前の欠席で想定より減ることもあれば、親族の多い式で想定より多くなることもあります。
もうひとつ重要なのが支払いのタイミングです。多くの式場では費用の支払いが挙式前(前払い)のため、ご祝儀を受け取る前に総費用に近い金額を用意する必要があります。想定ご祝儀は控えめに見積もったうえで、「総費用を自己資金+援助で一時的に立て替えられるか」を基準に資金計画を立てると安心です。当日払い・後払いやブライダルローンに対応する会場もありますが、条件は会場ごとに異なるため必ず確認しましょう。
費用を調整するときの考え方
招待人数を変えた場合
料理・飲物と引き出物は人数に比例して増減します。1人あたり合計2.5万円の想定なら、10人増減で約25万円総費用が変わる計算です。ただし人数を増やせばご祝儀の想定額も変わるため、総費用ほどには自己負担額が動かないこともあります。ご祝儀は確定した収入ではないので、まずは費用の増減分を基準に検討し、「呼びたい人を呼ぶ」ことを優先して人数を決めるのがおすすめです。
料理単価を変えた場合
料理・飲物のコースはランクによって1人あたり数千円単位の差が出ます。60人の式で1人あたり3,000円上げると総費用は18万円増える計算です。料理はゲストの満足度に直結しやすい項目と言われるため、削るのではなく「メインだけランクを上げる」「フリードリンクの内容を見直す」など、メリハリのある調整が向いています。
写真・動画を外部に依頼する場合
写真・動画は式場提携の業者に頼む方法と、外部のカメラマンに依頼する方法があります。外部依頼は費用を抑えられる場合がある一方、持ち込み料がかかったり、会場によっては外部カメラマンの立ち入りに制限があったりします。持ち込み料を含めた総額で比較し、契約前に会場のルールを確認しましょう。プロフィールムービーなどの映像は自作や外部発注で調整しやすい項目です。
衣装費の調整
衣装は着る点数(お色直しの回数)で大きく変わります。ドレス1着あたり数万〜数十万円の幅があるため、点数を絞る・提携外レンタルや購入と比較する、といった調整が考えられます。こちらも持ち込み料の有無と金額を確認したうえで総額比較するのがポイントです。
日程・会場条件で変わること
同じ会場・同じ内容でも、仏滅などの日柄、オフシーズン(真夏・真冬)、平日や仲間内の時間帯(ナイトウェディングなど)は割引プランが用意されていることがあります。日程にこだわりがなければ、候補日を複数持って見積もりを比較すると費用を抑えられる場合があります。ただし遠方ゲストの参加しやすさなど、金額以外の条件もあわせて検討しましょう。
見積もりで必ず確認する項目
初回見積もりから最終見積もりまでに金額が大きく上がるのはよくあることと言われています。次の項目は契約前に確認しておくと、あとからの想定外を減らせます。
- サービス料・消費税 — サービス料(10%前後)が各項目にかかるのか、見積もりに含まれているのかを確認
- 持ち込み料 — 衣装・カメラマン・引き出物などを外部手配した場合の持ち込み料の有無と金額
- 音響・照明・機材費 — 初回見積もりに含まれていないことがある項目。映像上映の機材費も含めて確認
- 前撮り・アルバムのグレード — 写真関係は後からの追加が多い項目。何がどこまで含まれるかを確認
- キャンセル規定・日程変更の条件 — いつから何%のキャンセル料が発生するか、日程変更の扱いはどうかを書面で確認
- 支払い時期 — 前払い・当日払い・後払いのどれか、内金の金額と支払期日
ここから会場を具体的に探し始める場合は、式場見学やブライダルフェアで上の項目を式場に直接確認できます。実際の見積もりをもらって、このページの概算と比べるのが確実です。
式場見学・フェアは予約サイトを通さなくても、各式場の公式サイトや電話から直接申し込めます。
結婚式費用の項目別の目安
業界の調査や式場の公開プランを横断すると、挙式+披露宴(おおよそ50〜70人規模)の項目別の概算レンジは次のとおりです。会場のグレード・地域・時期によって大きく変わるため、幅を持って捉えてください。
| 項目 | 目安レンジ | メモ |
|---|---|---|
| 料理・飲物 | 1人あたり1.5万〜2.5万円程度 | コースのランクとフリードリンクの内容で変動 |
| 会場費・挙式料 | 20万〜50万円程度 | 会場使用料・挙式スタイル(教会式・神前式など)による |
| 衣装(2人合計) | 40万〜80万円程度 | 着る点数(お色直しの回数)で大きく変動 |
| 写真・動画 | 20万〜45万円程度 | スナップ・記録映像・アルバムの構成による |
| 装花 | 10万〜30万円程度 | メインテーブル・ゲストテーブル・ブーケの構成による |
| 招待状・ペーパーアイテム | 3万〜10万円程度 | 自作・WEB招待状にすると抑えやすい |
| 引き出物 | 1人あたり4千〜7千円程度 | 引き菓子・縁起物を含む。贈り分けをする場合も |
| 演出・その他 | 10万〜40万円程度 | 司会・音響照明・プチギフト・ムービーなど |
合計すると50〜70人規模で総費用300万〜450万円前後になる計算例が多く見られますが、これはあくまで目安です。実際の金額は会場の見積もりでしか確定しないため、シミュレーターの数字は見積もりを読むための「たたき台」としてご利用ください。
よくある質問
結婚式の自己負担額はどう考えればよいですか?
自己負担額は「結婚式の総費用 −(想定ご祝儀+親族等からの援助)」で概算するのが一般的です。ただしご祝儀は出席者数や関係性で変動する確定していない収入であり、多くの式場では費用の支払いが挙式前(前払い)のため、ご祝儀を受け取る前に総費用に近い金額を用意する必要があるケースが少なくありません。想定ご祝儀は控えめに見積もり、総費用を自己資金と援助でまかなえるかを基準に資金計画を立てることをおすすめします。
ご祝儀を結婚式費用の支払いに充ててもよいですか?
いただいたご祝儀の使いみちに決まりはありませんが、当てにしすぎるのは危険です。ご祝儀の額は出席者数・年代・関係性で変動し、直前の欠席で想定より減ることもあります。また式場への支払いは挙式前の前払いが多く、当日受け取るご祝儀では支払いのタイミングに間に合いません。支払い時期(前払い・当日払い・後払い)を式場に確認したうえで、ご祝儀に依存しない資金計画を立てるのが安心です。
結婚式の費用を抑えやすい項目はどれですか?
招待状・席次表などのペーパーアイテムやプロフィールムービーの自作(または外部発注)、装花のボリューム調整、衣装の点数を絞る、仏滅などの日柄やオフシーズン・ナイトウェディングのプランを選ぶ、といった方法が調整しやすいと言われています。一方、料理・飲物や引き出物などゲストに直接関わる項目を削りすぎると満足度に影響しやすいため、優先順位を決めてメリハリをつけるのがポイントです。