排気量の区分で「かかるお金の仕組み」が変わる
バイクの維持費は、同じ二輪でも排気量の区分によって制度そのものが変わります。ポイントは大きく3つ。車検の有無、税金の額、そして任意保険の入り方です。
| 区分 | 軽自動車税(年) | 車検 | 自動車重量税 | ファミリーバイク特約 |
|---|---|---|---|---|
| 原付一種(〜50cc) | 2,000円 | 不要 | なし | 使える |
| 原付二種(51〜90cc) | 2,000円 | 不要 | なし | 使える |
| 原付二種(91〜125cc) | 2,400円 | 不要 | なし | 使える |
| 軽二輪(126〜250cc) | 3,600円 | 不要 | 新規届出時のみ4,900円 | 使えない |
| 小型二輪(251cc〜) | 6,000円 | 2年ごと(新車初回は3年) | 車検ごと年1,900円相当〜 | 使えない |
125cc以下は税金が年2,000〜2,400円で車検も重量税もなし。しかも家族の自動車保険に「ファミリーバイク特約」を付ければ、単独の任意保険より安く対人・対物補償を確保できます。これが「原付二種は維持費が安い」と言われる理由です。一方、251cc以上になると2年ごとの車検が加わり、重量税も車検のたびに納めます(12年以下は2年で3,800円、13年超は4,600円、18年超は5,000円と経年で増加)。126〜250ccの軽二輪はその中間で、車検なし・重量税は新規届出時に4,900円を1回納めるだけです。
自賠責は「長期契約」ほど割安
250cc以下のバイクは自賠責を1〜5年から選べて、長いほど1年あたりが安くなります。125cc以下なら1年契約6,910円に対して5年契約は13,310円。1年あたり2,662円と、1年契約の4割以下になります。軽二輪(126〜250cc)も1年7,100円に対し5年14,200円(年2,840円)と半額以下。契約手続きの手間も5年に1回で済み、うっかり期限切れ(無保険運行は違反点数6点・免許停止+刑事罰の対象)の防止にもなります。
「長く乗るか分からないから短期で…」という心配は不要です。廃車手続きをすれば残期間分は解約返戻金が戻り、売却時は残期間ごと次の所有者に引き継げます。なお2026年11月1日始期の契約から自賠責は平均約6.2%の値上げが決まっているため、更新が近い人は値上げ前に長期で入り直すのも一手です。
251cc以上の車検費用はいくらかかる?
車検の費用は「法定費用」と「基本料・整備費」に分かれます。法定費用は自賠責24ヶ月8,760円+重量税3,800円(12年以下)+検査手数料1,800円前後で、どこで受けても合計14,000円台。差がつくのは基本料・整備費で、ユーザー車検なら0円、バイク用品店や車検専門店なら2〜4万円、ディーラーなら4〜6万円が相場です。交換部品が多いとさらに上乗せされます。2年分をならすと、車検関連だけで年1万〜3万円程度を見込んでおくと現実的です。
バイクの維持費を下げる5つの方法
1. 自賠責を最長の5年契約にする。125cc以下なら1年契約を5回続けるより21,240円も安くなります。2. 125cc以下ならファミリーバイク特約を検討する。家族の自動車保険に年1万〜2万円程度で追加でき、単独契約より大幅に安いのが一般的です(ロードサービスや車両補償が付かない点は要確認)。3. 車検はユーザー車検か専門店を使う。法定費用はどこでも同じなので、差がつく基本料を抑えます。4. 任意保険は毎年見積もりを取り直す。等級進行や年齢条件の変更で保険料は下がっていきます。5. 乗らない期間が長いなら廃車(ナンバー返納・一時抹消)する。4月1日をナンバー付きで迎えると、その年度の軽自動車税が丸ごとかかります。
逆に、税金を惜しんで無保険・未整備で乗るのは論外です。維持費の節約は「制度上安くできるところ」だけにして、タイヤ・ブレーキなど安全に関わる整備費は削らないようにしましょう。
よくある質問
原付二種(125cc以下)の維持費が安いと言われるのはなぜ?
軽自動車税が年2,000〜2,400円と安く、車検も重量税もないためです。さらに家族の自動車保険にファミリーバイク特約(年1万〜2万円程度が目安)を付けられるので、任意保険も安く済みます。法定コストは年5,000円前後、燃料込みでも年数万円で維持できるケースが多いです。
250ccは車検がないから一番お得?
126〜250ccは車検不要で、重量税も新規届出時の4,900円のみ。軽自動車税3,600円+自賠責(5年契約で年2,840円相当)で法定コストは年6,000円台に収まり、251cc以上より大幅に安くなります。ただし点検整備は自己管理になり、ファミリーバイク特約は使えないため任意保険は単独契約が必要です。
自賠責を5年契約にして途中で手放したら損しない?
損しません。廃車手続きをすれば残期間分の保険料は解約返戻金として戻り、売却する場合は残期間を次の所有者に引き継ぐのが一般的です。乗り続ける予定があるなら、1年あたりが割安な長期契約を選ぶのが合理的です。
自賠責保険料は2026年11月から変わる?
はい。2026年11月1日始期の契約から全車種平均約6.2%引き上げられます。125cc以下の原付なら12ヶ月6,910円→7,730円、24ヶ月8,560円→9,630円になる予定です。本ツールは2026年10月31日始期までの現行料率で計算しています。更新が近い人は値上げ前の長期契約がお得です。
乗っていないバイクにも税金はかかる?
かかります。毎年4月1日時点の所有者に軽自動車税(種別割)が課税されるため、乗らないまま放置していても納税通知書が届きます。当分乗らないなら、原付は市区町村でナンバー返納、軽二輪・小型二輪は運輸支局で返納・一時抹消の手続きをすれば翌年度から課税が止まります。